新年が明けました。
そして、日本で大きな地震がありました。
大きな出来事があると人は動揺し、心は不安に押しつぶされそうになります。その時にその心の内側から力強く柱のように支えてくれるのは、願いであり、繋がりです。
「私はこう願っている。◯◯を大事にしたいんだ。大事にしているんだ。」それを言葉にすること、涙を流すこと。それが心を支えます。自分と繋がる感覚です。そして誰かと繋がる感覚、人と想いを分かち合うことや分かち合えることを想像すること、それも大きな支えとなります。
エンパシーとは、繋がりを「思い出させて」くれるものです。
人と人との繋がり。心と心との繋がり。今このとき、誰かと話したり、会ったり、抱きしめたりできなくても、繋がりを感じることはできる。特定の人でも、特定の人ではない大勢の人でも。
被災された皆様が一日も早く平穏な生活が送れるように祈るとともに、全ての皆様が穏やかな心持ちでいられるよう願っています。
さて、昨年は日本エンパシー協会が大きく躍進する一年となりました。
エンパシーの学校が開校し、受講数が大きく増え、コミュニティの活動も活発に行われました。会員さんがコミュニティの運営に名乗りを上げてくださったり、会員さん発信のイベントや企画も数多く行われました。
からふる会議を企業と共同で作成し、公開することができました。
リアルでのイベントも多く実施されました。認定講師の単独リアルセミナーやペアでの講演など活動の幅が大きく広がっています。
協会では、「目的・意図・在り方・歴史」を大事にしながら活動を進めております。これは、今の時代のマジョリティ(多数派)と少しズレることもあるかもしれません。今の時代で大事にされがちなことは、「目標・成果・行動・利害」ですが、これらは手段の段階であり、これらが優先されすぎると歪みが生じ、その歪みが大きくなってしまうと組織の破綻を招く結果となってしまうこともあるのではないかと感じています。
最近気づいたことがあります。
人も組織も、固定化されたものではない、ということです。
自分の中の価値観、信念、組織のルール、文化、そういったものは変わらずにそこに在り続けるように思えますが、人も組織も変わらないわけではありません。
変わる部分と変わらない部分があることを認め、それを受け入れていく姿勢が大事なのではないかと考えます。
自分の中に在る信念や不快の感情を受け入れ、自分の変化も受け入れる。
家族やパートナーのことを受け入れる。
地域の文化やルールを受け入れる。
国の風土や歴史を受け入れる。
世界の出来事や人間の性を受け入れる。
「変化」とはつまり、行動であり成長です。
でもそれは、何かに急き立てられるようなものでもなく、駆り立てられるようなものでもありません。
在り方を体現するために、時には目的をかなえるために、必然的に生じてくる変化です。
エンパシー協会は、「目的・意図・在り方・歴史」という変わらない部分を大事にするための変化、つまり成長していくことを大切にしていきたい。
私達が本当に望む世界とはなんだろうか、エンパシーが求めているものはなんだろうか、それを考え続けること、行動し続けることが大事だと思っています。
「一人ひとりの価値観を明るみに出せる社会を共感によって創る」
今ここにある感情は心からの懸命な合図であり、その奥には大切な願いが在ります。
自分の中に在る願い、誰かの中に在る願い、それが重なるとき、人は共感するのだと思います。
エンパシー協会のことも、エンパシーというワードも、ありがたいことに認知が広がってきました。
皆さまの周りにも、エンパシー協会を知っている方が増えているのではないでしょうか。
また、企業様や団体様からも問い合わせが複数きております。
今年も多くの皆さまと共に歩み続けたいと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。
一般社団法人 日本エンパシー協会
代表理事 岩村誠司
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